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子供の頃に作られる脚本

  • シリーズ2

脚本は子供に生来的に備わった素質と親の接し方が加わってできた構えに、その後の人生体験が「強化因子」として作用して形成されていきます。

脚本の形成には、本人の素質が少なからず影響します。同じ否定的メッセージでも、もともと感受性のするどい子供の心には、人一倍強く響くものです。

例えば、親が厳しい道徳教育を施して、罪悪感を植えつけるようなしつけを行うと、敏感なタイプの子供は「自分を痛みつけよ」とか「人生を楽しんではいけない」といった行き過ぎた受け止め方をするようになり、自己懲罰的な脚本が形成されてゆくことになりましょう。

また父親が、息子がかんしゃくを起こす度に優しくたしなめて「怒らないで、いい子になりなさい」と言ったつもりでも、子供の方は「感情を表してはいけない」あるいは「男らしくなるな」といった内容のメッセージとして、それを心にきざみつけ_交流分析では、こらを「幼児決断」といいます_将来なにごとにも消極的な態度をとるといった人生脚本へと発展する可能性があります。

生涯、自分の実力を出し切れずに終わる人がいます。こうした脚本の源にある劣等感やコンプレックスも、完全癖、神経質といった生来の素質に関係するところが少なくありません。

しかし劣等感の悪循環も他面「人によく思われたい、より完全でありたい」といった向上への意欲が人一倍強いというプラスの資質とみるとき、別の自己表現への道が開かれるのです。

この場合も、もともとはプラスの方向づけをもった感受性が、本人の人間的な未熟さや失敗の体験などによって歪められ、もっぱら自己否定の方向に作用してしまうために、非生産的な脚本が生まれることになるといえましょう。

脚本形成のもう一つの源は、子供が親の影響のもとに、自分と他人とに関して人生早期に身に付ける「基本的な構え」のあり方のなかにあります。

人生の早期にスキンシップが欠けたり、愛情が剥奪されるなどして、基本的な信頼感がうまく培われない場合には、人生に対する基本的な構えに歪みが生じることがあります。

このような後天的に植えつけられた「歪んだ条件づけ」を持つ人たちは、自己や人生に対して誤った判断を下すことが多く、真の自己実現まで到達できずに、不適応をくり返し不本意な人生脚本を自ら作りあげることになりやすいのです。

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